一時保護の子供達
最近子供と接していて感じることがあります。
私がお世話になっている養育里親さんの家庭には、現在3人の子供がいてます。その他に一時保護といって、緊急に保護された子供達を一時的に預かる制度があり、短期間だけ預かる事があります。
一時保護の子は長くて3ヶ月ほど、短くて二週間里親さんの家で保護します。大体はお家に帰っていくのですが、市の機関にお家に返せないと判断されたら施設や他の里親さんのところに移動となります。
一時保護の期間中に、市の担当者が子供本人や親御さんに話を聞き返せるかどうか、どうフォローするか決めていきます。
常時いる子供3人+一時保護の子供がほぼいてるので、大体子供の数は4人です。
入れ替わり立ち代わりくる子供たちを見て
常にいる子供たちもそうですが、一時保護で入れ替わり立ち代わりくる子供達を見ていて思うことがあります。
うちに来る子たちはほぼ小学生以上なのですが、まだまだ幼児的万能感が強いなと感じるのです。
幼児的万能感があるのはいつ頃までなのだろうかと調べると、いやいや期が終わった3歳から5歳まであたりらしいです。
やっぱりそれぐらいだよな…と納得しました。
なぜか幼児的万能感が強く、大人を少し舐めているというか一人でなんでもできると思っている節があります。
幼児的万能感が出るまでの期間
常にいる子たちも、一時保護でやってくる子たちも最初は人見知りしたり、気を使ったり緊張したりしています。
でも、ここは自分をさらけ出しても大丈夫なんだと理解すると甘えが出てきます。
この事は以前の記事にも書きました。↓↓↓
そうなった時、最初彼らはものすごく甘えたり、わがままを言ったり、自分の事を聞いてほしくてものすごくお喋りになったり、心配されたくて身体や頭が痛いと言い出したりします。
そしてそれらが受入れられると、次にこの幼児的万能感が顔を出してきます。
期間的には1週間ほどで大体こうなってきます。最初は緊張しててもやはり子供なので馴染むのはすごく早いなと感じます。
どうしてか
どうしてこうなるかと考えてみたのですが、やはり自尊心の欠落が大きな原因なのではないかと思っています。
一時保護でも継続で預かる子供たちもやはり何らかの家庭の問題を抱えているので、自身のアイデンティティが不確かなまま育っている可能性があります。
ネグレクトや過干渉や虐待など、どれをとっても子供は自分でかなりの自我の抑圧をしています。
そして安心できる場所や人がないので、不安定な心のまま成長せざるを得ません。
順調な心の成長をするならば、3歳から5歳に出ていたであろう幼児的万能感がなく育ち、ようやく自分を受け入れてくれる、安心できると思った時顕著に抑圧されていた自我や万能感が出るのではないかと思います。
今まで構ってもらえなかった分、とても嬉しいのでしょう。
どう対応するか
私は最初に甘えやわがままが出るのはいい事だと思っています。それだけ信頼、安心してくれている証拠です。
なので、できるだけ聞いてあげたいなとは思っています。
ですが、子供はすぐに「何をしても大丈夫だ」と思ってしまいます。ですので、しっかりルールは決めてちゃんと叱ることも大事だなと思います。
うちが決めているルールは、何時には寝る、やここまでは勉強する、など1日のタイムスケジュールなんかを大体決めています。
一時保護中は学校にも行けないので、だらだらしがちですがきっちり勉強はここまでと見てあげて、その後目一杯褒めたりおやつタイムにしたりしています。
叱るのも、感情的に怒るのではなく静かに言い聞かせるように怒るのが効果があります。
あっやばいなと子供が思うトーンで静かにいうと、すんなり聞いたりします。
とはいえど、わがまま言うし甘えるのでついコラっ!と言ってしまったり、子供たちが今だけでも安心して過ごせればいいかとちょっと甘くなったりしまいますが、ギチギチにルールを固めると子供たちも私たちも辛くなるのでそれくらいでいいかなとも思っています。
最後に
最近は大人でも幼児的万能感が強い人たちも増えているようです。
子供の頃に抑圧されて育った方が多いのかもしれません。
中々子供たちと接するには大変ですが、彼らが心から安心して日々を暮らし、社会に出れるようにサポートをしていきたいです。
最後までお読み下さりありがとうございました。
睦月