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自己愛性パーソナリティ障害はナルシストではない。

パーソナリティ障害とは

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前回前々回とパーソナリティ障害についてお話ししました。今回はそのうちのタイプの一つである自己愛性パーソナリティ障害について書きたいと思います。

自己愛性パーソナリティ障害はナルシスト?

自己愛性パーソナリティ障害は、前々回の記事で引用したパーソナリティ障害のタイプ別の表の中のB群(感情的で移り気なタイプ)の中の一つです。自己愛性パーソナリティ障害(傲慢・尊大な態度を見せ自己評価に強くこだわるのが特徴)と言われており、一見ものすごく自信満々な人に見えます。

自己愛性と名前がついているので、ナルシストな人の事かなと思われる方が多いと思います。ですがただ自分が大好きな人ではありません。本当の心の奥底では自分を軽蔑し自分のことが大嫌いで、そんな自分を隠し生きるために彼らは自信のあるふりをします。自分で自分に言い聞かせ自分は偉い、すごいから大丈夫なんだと安心したいのです。

とてもコンプレックスが強い方が多いので、そのコンプレックスを刺激されたらものすごく攻撃的になったりします。わざと刺激してるのではなくこちらは全く普通の話題のつもりでも、自分のコンプレックスに神経質で猜疑心が強い自己愛性パーソナリティ障害の方は攻撃されたと思ってしまうことがあります。

自己愛性パーソナリティ障害の心の中

自己愛性パーソナリティ障害の方は、トラウマと不条理な出来事の辛い状況の中で育ってきた方が多く、社会や人に対し否定的で自分が絶対に正しいんだという誇大感があります。しかし常に自信満々ではなく元々は繊細な心の持ち主の方が多いので、状況が悪くなったり追い詰められたりしていくと怒りと無気力の間を行き来するようになりかなり情緒不安定で体調にも影響が現れてきます。

プライドだけで生きてきた節があり、目だちたがりですが実は打たれ弱く傷つきやすいので周りとは違うという確固たるものがないと自信が持てません。そういう自分を防衛するために、攻撃性が出たりします。

理想の自分として振る舞え、周りもそういう風に扱ってくれる場所だけ、彼らは心穏やかに落ち着いていい人として過ごせます。

いまだ彼らは辛かった時から止まっている

彼らはいまだ過去の辛い出来事に囚われており、その時から精神は時が止まっています。ですので、攻撃をされたと思ったり自分の立場の危険を感じると体は無意識に緊張して強張ってきます。心の奥のトラウマがうずき、焦りや苛立ちを感じやすくなっていき自分が萎縮しそうになると条件反射で相手に怒りをぶつけたり投げやりになったりしてしまいます。

ですので、彼らは無意識に自分の価値観やルールに沿ってくれる人を求めます。そして自分を褒めてくれたりあげてくれると自尊心が満たされとても満足した気分になるので、そういう場所を求めます。前回に嫌なものは嫌だという意思表示が大事だと書いたのはこのためです。ちゃんと意思表示をすると、この人は思い通りにならないと思いそこまで依存されません。

生きづらい彼ら

彼らは軽いストレスにも弱く、すぐに体調に現れてしまいます。常に自己不全感を抱えてそれを防衛しながら生きているので、ものすごく神経をすり減らしているんだと思います。とても生きづらく、普通の人よりも毎日ギリギリの精神状況で生活されているのではないかと感じています。ですが本人は必死ですのでそんなに自分が必死で生きているという事には気付いていないかもしれません。

やはり、治療の第一歩はそんな自分に気づくことからかなと感じます。自己愛性パーソナリティ障害の方は中年期の後半ごろの能力も美貌も落ちてくる頃に危機に陥る方が多いです。誇大化した自尊心と現実のギャップが大きくなっていき、精神的に不安定になっていきます。その頃に自分の症状を調べて、初めて気づく方が多いと聞きます。

最後に

パーソナリティ障害を知る前、私は振り回されることも多くどうしてだろうと考える事が多々ありました。ですが今は障害のことを色々知り、とても可哀想な人なんだなと感じるようになりました。彼らがの心が脅かされる事なく穏やかに過ごせることを願っています。

前回記事

パーソナリティ障害(人格障害)について。私が思う原因と保護される子供たちの危険性

パーソナリティ障害(人格障害)との付き合い方、接し方

次回自己愛性パーソナリティ障害の特徴や診断用の簡易のチェック項目などを書きたいと思います。

最後までお読みくださりありがとうございました。

睦月

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